運動をしたい!痩せたい!と意気揚々とジムに入会したものの、結局長続きしなかった‥という方はとても多いのではないでしょうか。
・運動が長続きしない人
・今度こそ運動で効果を出したい人
「人は出来ない言い訳とやらない理由を見つける天才である」これは林修先生の言葉で、とても印象的な言葉でした。
いつやるの?“今でしょ”は誰もが知っている名言だと思いますが、「やらなきゃ!と思った時は、もう無理をしてでもなんでもやる。とにかくその瞬間以上に物事をやりたい、又はやれる時期はない。人は出来ない言い訳とやらない理由を見つけ出す天才なので。」という考えから生まれた言葉だそうです。
これはスポーツジムで働いていると、よく実感する事が出来ます。
会員様が退会するときや、全くジムに足を運ばなくなった時に言う台詞というのはだいたい決まっています。
今も昔も同じく断トツ1位は「忙しいから」です。もちろん、中にはホントにジムに来るのが困難なほど忙しい方もいると思います。しかし、全員がそのような状況なのかというと、おそらく違うでしょう。
後に詳しく解説しますが、“運動の優先順位が下がり”、やらない言い訳として「忙しい」という言葉を使っているパターンが多いのです。
もし仮にその運動がやらないといけないもので、優先順位が一番高いことであったとしたら、どんな状況でもなんとか時間に都合をつけてジムに行くことでしょう。
他にも「寒いから」「暑いから」「花粉が多いから」等々、一体いつになったら準備が整うのか疑問に思うような理由もけっこうあります(笑)。
では運動を継続して行える人はどれ位いるのでしょうか?大手スポーツジムの統計では、新規入会者の約半数の方が半年で退会しています。
ほとんどの方は運動する必要性を感じ、やる気になったから入会したと思うのですが、これほど継続率が低いのはなぜなのでしょうか?
今回は人が新しい事を習慣化する事が難しい理由を科学的に解明し、継続するポイントを解説していきたいと思います。
長続き出来ない決定的な理由
人が“三日坊主”になる理由、結論から言うと脳の2つの法則(機能)が大きく関係しています。それは‥
- 心が平穏に戻ろうとする法則
- 心地良いと感じる事を優先する法則
この2つの法則になります。ちなみにこの2つの法則は、三日坊主の理解以外にも役立つ心理学の基礎なので、知っておくと役立つ事が多いでしょう。
①心が平穏に戻ろうとする法則
これは簡単に言うと、どんなに幸せな興奮状態も、どんなに悲しく落ち込んだ状態も、人間は時が経つと必ず平穏な状態に戻そうとするという事です。これは生物としての本能です。
もし人間が良い事でも、悪い事でも感情的に高ぶった状態がずっと続くとかなり危険です。怪我をするかもしれないし、身体にも負荷がかかります。だから人間はどんなに辛いことも、嬉しいことも時間がたてば平常心に戻るように出来ています。
皆さんも人生で辛いことがあったと思いますが、今はもうない、もしくは当時よりは感情が薄れている方が多いと思います。
何か新しい事をやろう!習慣化しよう!と感情が高ぶっても、その時の感情はいつか必ず薄れていきます。
②心地良いと感じる事を優先する法則
これは例えば、明日テストで勉強しないといけないのに、ついついテレビを見てしまうというような事です。やるべき事は理屈では明確に分かっているのに、なぜか出来ない。人間は意志だけでは中々行動出来ない生き物なのです。
なぜそのようになってしまうのか?それは人間は意思決定を、論理ではなく感情を司る脳の部分で行っていて、その脳は常に“心地良い”と分かっていることを優先するからです。
新たに勉強するとか、ジムに行くとかの新しい習慣は、感情を司る本能の部分では気持ち良いことだと認識されていないのです。
家でテレビを見たり、ゴロゴロしたり、美味しい物を食べるというのは、本能(脳の部分)が心地良い事だと認識しているのです。
そういった習慣は何度も繰り返してきたことなので、染み込んでしまっています。理屈ではどんなにやるべきだと分かっていても、感情を司る部分がこれをしようとしないのです。
勘の良い皆さんはもう分かったと思いますが、習慣化するという事は“心地良い事の優先順位を変更する”ということなのです。
習慣化出来る分かりやすい一つの方法
これまでの話をふまえて、ではどうしたら“習慣化”できるのか具体的な方法を話していきたいと思います。
ある有名な経営者の話では、“連続的な他人との約束”をすること。これが唯一にして最大の効果がある実践方法だと述べています。
なぜなら、この事がこれまでの習慣を続ける事を気持ち悪い事に変えて、新しい習慣を実行するほうが、心地良い事にする唯一の方法だというからです。
習慣化にはいろいろな方法があります。毎日やる事をメモしたり、カレンダーに書いたり。では、どれが一番良いのか?を考えるうえで、先程の二つの法則を考慮する必要があります。
まず①心が平穏に戻ろうとする法則があるので、自分のやる気に頼るというのはダメだということになります。勿論人にもよりますが数日から数週間程度でやる気はなくなってしまうと考えるべきでしょう。多くの専門家や成功者達が“モチベーション”に頼ってはいけないと述べています。
②心地良い事と感じる事を優先する法則、これはとてもやっかいで、身の回りに心地良く感じる習慣はいっぱいあります。
一番やっかいなのはスマホで、スマホのアプリは世界中のIT企業がユーザーの脳を心地良くさせようと必死に開発しているものなので、中毒性が非常に高く、すぐ時間を奪われてしまいます。私も思い当たる事がありすぎます(笑)。
では、どうしたら心地良いと感じる事を優先しないようになるのか?
・・・それは“新しい習慣をやらないことが心地が悪い事”にすればよいのです。
人が最も心地が悪いと感じる事は何か?・・・それは他人から承認されないことです。元々人間は群れの中でずっと生活してきたので、他人に認められないというのは生物的な危機感を感じるようになっています。
誰かと約束をして、それを破るというのはその相手からの信頼を失うことになります。それが何よりも気持ち悪くなるということです。信頼できない人間、だらしない人間と思われるのは嫌ですよね。
新しい習慣を作る時の感覚は、“やりたくないけどだらしない人間と思われたやくないからやるか”でよいのです。ずっとやっていると新しい習慣をやっていることの方が心地の良い事に変わってきます。
脳の気持ち良さの優先順位が変わるまでは、連続的に他人と約束をして強制をしていくのがベストでしょう。
適度な距離間のある人と一緒にやろうと約束したり、ジムであればトレーナーと約束したり、そういった人の方が継続率は圧倒的に高くなります。
皆様ご存知の某大手パーソナルジムのように高額な料金を払い、トレーナーと日時を約束してしまうというのは、そういう意味では理にかなっていると言えます。
スポーツジムでもトレーナーを付けている人とそうでない人とでは、継続率・来館率が全く違ってきます。
もちろん一人でも地道に続けられる方はいますが、少数派でありそれだけでもすごいことだと思います。
”継続は意志ではなく環境”です。
中々運動が継続できないという方はぜひ参考にしてみてください。